「風待町医院異星人科」藤崎慎吾著

公開日: 更新日:

 小学5年生の久延丕彦は砂浜で太陽の滴が落ちるのを見た。そして風待町医院の看護婦の須久那さんが運転する軽トラックの荷台から何かが転げ落ちた。

 それはぷよぷよした青い塊だったが、丕彦が持って遊んでいると生まれたての赤ん坊そっくりになった。そして砂浜で見かけるたびに、トモヒコと名付けたその子どもは成長してゆき、ある日、膨らんだ腹から肌色の塊が転げ落ちて、赤ん坊の姿になった。

 トモヒコは倒れて動かない。丕彦が助けを求めて風待町医院に行くと、須久那さんは、トモヒコは人間には知られていない他の恒星系からやってきたミムスという生物だと教えてくれた。突然出会った異星人との交流を描くSF。

(光文社 1800円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・大山悠輔「5年20億円」超破格厚遇が招く不幸…これで活躍できなきゃ孤立無援の崖っぷち

  2. 2

    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

  3. 3

    兵庫県・斎藤元彦知事を待つ12.25百条委…「パー券押し売り」疑惑と「情報漏洩」問題でいよいよ窮地に

  4. 4

    W杯最終予選で「一強」状態 森保ジャパン1月アジア杯ベスト8敗退からナニが変わったのか?

  5. 5

    悠仁さまは東大農学部第1次選考合格者の中にいるのか? 筑波大を受験した様子は確認されず…

  1. 6

    指が変形する「へバーデン結節」は最新治療で進行を食い止める

  2. 7

    ジョン・レノン(5)ジョンを意識した出で立ちで沢田研二を取材すると「どっちが芸能人?」と会員限定記事

  3. 8

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  4. 9

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  5. 10

    「踊る大捜査線」12年ぶり新作映画に「Dr.コトー診療所」の悲劇再来の予感…《ジャニタレやめて》の声も