「日航123便 墜落の新事実」青山透子著

公開日: 更新日:

 1985年8月12日。羽田空港を離陸して伊丹空港に向かった日航ジャンボ機123便が、群馬県上野村の御巣鷹の尾根に墜落した。圧力隔壁の修理ミスが事故原因だと発表されたが、32年経過した今でも不審な点が残っているという。元日航客室乗務員の著者は、事故原因への疑問をまとめて前著「天空の星たちへ―日航123便 あの日の記憶」(マガジンランド)を2010年に出版したが、出版後新たな事実や目撃証言などが寄せられ、風化させてはいけないという使命感から本書を書いた。

 地元小中学生の文集にある「大きな飛行機と小さな2機のジェット機が追いかけっこしていた」という目撃談、墜落機の腹にオレンジの楕円形のものが見えたという複数の証言、政府による原因追究の仕方と事故報告書の不自然な点など、著者は時間をかけてさまざまな事象や証言を集めてきた。

 なぜあの日多くの人が命を落としたのか、真実を明らかにしたいという強い思いが伝わってくる。

(河出書房新社 1600円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    気持ち悪ッ!大阪・関西万博の大屋根リングに虫が大量発生…日刊ゲンダイカメラマンも「肌にまとわりつく」と目撃証言

  2. 2

    永野芽郁「鋼のメンタル」も文春砲第2弾でついに崩壊か?田中圭との“口裏合わせ”疑惑も浮上…CMスポンサーどう動く

  3. 3

    水谷豊に“忖度”?NHK『BE:FIRST』特集放送に批判…民放も事務所も三山凌輝を“処分”できない事情

  4. 4

    佐々木朗希「中5日登板志願」のウラにマイナー降格への怯え…ごまかし投球はまだまだ続く

  5. 5

    竹野内豊はついに「令和版 独身大物俳優」となった NHK朝ドラ『あんぱん』でも好演

  1. 6

    中居正広氏“反撃準備”報道のモヤモヤ…改革着々のフジテレビ尻目に「電撃復帰」への布石か

  2. 7

    永野芽郁の「清純派枠」を狙うのは"二股不倫報道”の田中圭と同じ事務所の有望株という皮肉

  3. 8

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  4. 9

    役者・林与一さん83歳の今も現役「糖尿病家系で甘いモノ好き。血糖値が問題ないのは運動のおかげ」

  5. 10

    囁かれる岸田前首相“再登板”に現実味? 一強時代到来で「安倍超え」に虎視眈々