「入れ子細工の夜」阿津川辰海著

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「入れ子細工の夜」阿津川辰海著

「おれ」は、喫茶店のマスターに2日前にこの店を訪れたはずの牧村について話を聞こうとする。初めは、渋っていたマスターだが、おれが「私立探偵 若槻晴海」の名刺を出すと興味を抱いたようだ。牧村は店を訪れた日の夜に自宅で殺され、おれは現場から消えた被害者のある持ち物を捜しているのだ。現場で見つかったレシートから牧村がここに1人で来たことは分かっている。マスターは、カウンターに座った牧村が後から来た客と言葉を交わしたことを覚えていた。どうやらその客と同じカバンを持っていたようだ。ここでカバンがすり替わったことを確信したおれは、後から来た客が古本屋の袋を持っていたと聞き、周囲の古本屋を訪ね歩く。

 マニアックなウンチクと遊び心に満ちた新鋭によるミステリー短編集。 (光文社 880円)


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