「胃が合うふたり」新井見枝香、千早茜著

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「胃が合うふたり」新井見枝香、千早茜著

 食べ物に集中したいがために、誰かと食事をするのが苦手なストリッパーで元書店員の新井氏が、唯一、共に食事しても気にならないのが作家の千早氏だった。食べたいものや食への姿勢が似ていて、気がついたら同じ食卓を囲み延々と食べ続けるという2人。そんな舌と胃が合う2人が共に食べたものをそれぞれの視点で描く往復エッセー。

 初回は、伊勢丹のジェラテリアで待ち合わせ、歌舞伎町のストリップ劇場で終日ショーを観賞しながら、持ち込んだお菓子や幕あいに街へ出て牛タン定食などを食べる。

 ほかにも、パフェ評論家も交え銀座でパフェ、テーマパークに行くはずが神楽坂で甘味とラクレット専門店でランチなど。同じものを食べながら違う風景を見ている2人の大人の関係が心地よい。 (新潮社 693円)


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