石破首相「自動車関税」で敗北不可避…米英が先行交渉「低関税枠」で合意の衝撃

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 日米関税交渉の先行きが見えない。7日に開かれた自民党の関税対策本部の会合で、交渉担当の赤沢経済再生相は米側との2回目の協議に関し、「私からは改めて一連の措置は極めて遺憾だと伝え、見直しを強く申し入れた」と報告。「非常に突っ込んだ話ができた」と胸を張ったが、交渉の範囲すら固まっていないのが実情だ。最大の懸案である自動車関税を巡る旗色が悪い。

  ◇  ◇  ◇

 日本が見直しを求めているのは、▽自動車及び部品への追加関税25%▽鉄鋼・アルミへの25%▽一律10%の相互関税▽90日間停止中の上乗せ部分14%──つまりトランプ関税の全廃だ。一方、米国が交渉対象に据えるのは相互関税の「上乗せ部分」のみ。こうした状況を受け、7日の対策本部会合の冒頭、本部長の小野寺政調会長は「まだまだ立場の隔たりがある」と指摘した。

 石破首相は5日放送の山陰中央テレビの情報番組で「自動車に代表されるような関税は絶対のめない」と強気な姿勢を見せたが、国益を最優先にするのは当然としても、すでに自動車関税は発動中。交渉が長引けば長引くほど日本経済へのダメージは避けられず、ゆえにトランプ大統領は「有利な立場にある」と豪語してはばからない。

 何としても自動車関税を交渉テーブルにのせたい石破政権と、のせるつもりすらないトランプ政権ーー。先の見えないタテホコ対決の中、にわかに浮上し決まったのが米英の「合意」だ。

 英国政府8日に発表した米国との合意内容によると、英国から米国に輸出される品目のうち、自動車への関税については、年間10万台までは10%に引き下げられる。鉄鋼製品とアルミニウムについては、関税は0%に引き下げられるという。また牛肉については、英米がお互いの市場にアクセスできるとしていて、英国の農家に対しては1万3000トン分の無関税枠が設けられる。

 ただし、米国は英国に対し、貿易黒字を確保している。相互関税も最低の10%を課すのみ。米国が24%を課した日本に比べれば、英国は合意を得やすいのだ。

 赤沢氏は米英が合意かと報じられた際、「(日米)両国にとってウィンウィンといえるようなベストな合意に向け、引き続き最優先かつ全力で対応したい」と語るにとどめていたが、米英の先行事例は「日米のベストな合意」にとって不都合になりかねない。かねて日本が求めてきた自動車関税の「撤廃」どころか、米英の合意次第では「低関税枠」が日本にも突き付けられる恐れがあるからだ。

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