「逆さメガネで覗いたニッポン」養老孟司著

公開日: 更新日:

 大ベストセラー「バカの壁」の著者が独自の視点で語った教育論。

 この半世紀、日本社会が一番考えてこなかった問題が教育ではないかと指摘。なぜなら、教育について議論する前提である、人間とは何か、人は何のために生きるのか、などの常識が間違っているからだと説く。都市的生活では、頭の中でシミュレーションをして望ましい結果になるよう自分の行動を調節することが求められる。しかし、子育てにはシミュレーションが通用しない。子どもは不合理な存在で、都市における日常の思想と子育ての思想は矛盾する。それが少子化の基本的な原因だという。

 親側の問題や学歴など、さまざまな視点から教育についての歪んだ常識を突く。

(PHP研究所 640円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  2. 2

    長嶋一茂は“バカ息子落書き騒動”を自虐ネタに解禁も…江角マキコはいま何を? 第一線復帰は?

  3. 3

    トリプル安で評価一変「サナエノリスク」に…為替への口先介入も一時しのぎ、“日本売り”は止まらない

  4. 4

    "お騒がせ元女優"江角マキコさんが長女とTikTokに登場 20歳のタイミングは芸能界デビューの布石か

  5. 5

    【独自】江角マキコが名門校との"ドロ沼訴訟"に勝訴していた!「『江角は悪』の印象操作を感じた」と本人激白

  1. 6

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  2. 7

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  3. 8

    99年シーズン途中で極度の不振…典型的ゴマすりコーチとの闘争

  4. 9

    27年度前期朝ドラ「巡るスワン」ヒロインに森田望智 役作りで腋毛を生やし…体当たりの演技の評判と恋の噂

  5. 10

    今田美桜が"あんぱん疲れ"で目黒蓮の二の舞いになる懸念…超過酷な朝ドラヒロインのスケジュール