「スティール・キス」ジェフリー・ディーヴァー著、池田真紀子訳

公開日: 更新日:

 ライムのパートナー、ニューヨーク市警刑事のアメリア・サックスは、〈未詳40号〉と名づけた殺人犯を確保するべくショッピングセンターへ急行する。特徴的な体の40号はすぐに見つかり、いざ確保というとき、エスカレーターの乗降板が突然開き乗っていた男が穴に落ちてしまう。アメリアは救出に向かうが、甲斐なく男は息を引き取り、40号も見失う。本来なら、ライムに遺留品から40号の手がかりをカクんでもらうところだが、ある事件をきっかけにライムは市警のコンサルタントからの引退を宣言していた。くしくもライムは、エスカレーター事故の踏査依頼を引き受け、事故と40号につながりがあることが判明。事件は意外な方向へ展開し、アメリアとライムは、協力して犯人を追い詰めていく――。

 ディーヴァーお得意の畳み掛けるようなどんでん返しは今回も健在。新メンバーも登場、さらに物語の厚みを増している。

 お馴染み、四肢麻痺の天才科学捜査官〈リンカーン・ライム〉シリーズ第12弾の最新作。

(文藝春秋 2500円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦は大関昇進も“課題”クリアできず…「手で受けるだけ」の立ち合いに厳しい指摘

  2. 2

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 3

    マエケン楽天入り最有力…“本命”だった巨人はフラれて万々歳? OB投手も「獲得失敗がプラスになる」

  4. 4

    中日FA柳に続きマエケンにも逃げられ…苦境の巨人にまさかの菅野智之“出戻り復帰”が浮上

  5. 5

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  1. 6

    高市政権の“軍拡シナリオ”に綻び…トランプ大統領との電話会談で露呈した「米国の本音」

  2. 7

    エジプト考古学者・吉村作治さんは5年間の車椅子生活を経て…80歳の現在も情熱を失わず

  3. 8

    日中対立激化招いた高市外交に漂う“食傷ムード”…海外の有力メディアから懸念や皮肉が続々と

  4. 9

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  5. 10

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ