• facebook  
  • twitter  
  • Facebook Messenger

「重ね地図で読み解く大名屋敷の謎」竹内正浩著

 江戸市中の面積のうち3分の1以上を大名屋敷(江戸藩邸)が占めていた。中には現在東京大学となっている加賀前田家の本郷上屋敷のように東京ドーム7・3個分の広大なものもあった。その他東京ドーム・後楽園(水戸藩)、新宿御苑(高遠藩)、日比谷公園(佐賀藩)、ホテルニューオータニ(彦根藩)、東京ミッドタウン(萩藩)といった場所は、すべて大名屋敷の跡地である。

 本書は、江戸城跡から始まり浅草橋・両国までの全16コースに分け、各所の大名屋敷跡を紹介する。江戸時代の街路の多くが今も残っているのも東京の特徴。

 本書では江戸城周辺、城南、城西、城北の4地域の安政年間の切り絵図の上に、高低差を表現した現代の3D地図を重ね合わせ、過去と現在の地形を立体的に比較することができる。

 この大名屋敷の配置図を見ていると、徳川家康が江戸という町に仕掛けた深謀遠慮ぶりも透けて見えてくる。コンパクトでオールカラー。ひと味違った東京散歩案内として有用だろう。

(宝島社 1000円+税)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のBOOKS記事