「道標」今野敏著

公開日: 更新日:

 安積剛志警部補が率いる、東京湾臨海署刑事課強行班第1係・通称「安積班」には、そこに集まった人々が自然と互いに力を合わせたくなる、不思議な結束力があった。そんな現在の安積班が出来上がるまでの、若かりし日々の出来事をつづった短編連作集が本書だ。

 たとえば、警察学校時代に厳しい訓練のなかで挫折寸前に追い込まれた仲間とのエピソードが盛り込まれた「初任教養」、警察学校を卒業した後に中央署地域課に配属された安積が非行少年あがりの若者に慕われる物語「捕り物」、念願かなって刑事課に配属されてすぐに起きた事件に対して安積の原点となる捜査姿勢が見え隠れする「熾火」など、全10編を収録。安積という男が積み重ねてきた日々を読み進めるうち、彼の哲学や魅力の秘密がわかってくる。

 大ベストセラーの安積班シリーズの原点が読み解ける最新作とあって、ファンなら、わくわくすること必至。

 もちろん初めて読む人でも楽しめる内容になっている。

(角川春樹事務所 1600円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    渋野日向子の今季米ツアー獲得賞金「約6933万円」の衝撃…23試合でトップ10入りたった1回

  2. 2

    マエケンは「田中将大を反面教師に」…巨人とヤクルトを蹴って楽天入りの深層

  3. 3

    今の渋野日向子にはゴルフを遮断し、クラブを持たない休息が必要です

  4. 4

    陰謀論もここまで? 美智子上皇后様をめぐりXで怪しい主張相次ぐ

  5. 5

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  1. 6

    日本相撲協会・八角理事長に聞く 貴景勝はなぜ横綱になれない? 貴乃花の元弟子だから?

  2. 7

    安青錦は大関昇進も“課題”クリアできず…「手で受けるだけ」の立ち合いに厳しい指摘

  3. 8

    Snow Manの強みは抜群のスタイルと、それでも“高みを目指す”チャレンジ精神

  4. 9

    小室眞子さん最新写真に「オーラがない」と驚き広がる…「皇族に見えない」と指摘するファンの残念

  5. 10

    池松壮亮&河合優実「業界一多忙カップル」ついにゴールインへ…交際発覚から2年半で“唯一の不安”も払拭か