「市場のことば、本の声」宇田智子著

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 書店勤務を辞めて、那覇市の公設市場の向かいに「市場の古本屋ウララ」を開店した著者。

「そんな椅子に座っていると腰を悪くするよ」と言われながら、折りたたみ椅子に座って店番をしている。

 近くの店の人も似たような椅子に座っているのだが、みんな何もせずに座っていることに驚いた。品出しや客引きをしている人もいるが、何かを見ているような見ていないような感じでただ座っている人もいる。東京では電車の中でもみんな読書をしたり、携帯をいじったりしているから、ただ座っているだけの人たちに出会ったときはとまどった。だが、「何もせずに」と考えるほうが間違っているのかもしれない。(「椅子」)

 日々の生活の価値観を疑ってみたくなるエッセーがいっぱい。

(晶文社 1600円+税)

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