「怪獣生物学入門」倉谷滋著

公開日: 更新日:

 怪獣映画などに登場するモンスターたちを科学的に考察したサイエンスエッセー。

 怪獣は、我々が知る生物科学の基礎の上に立った「あり得たかもしれない架空の『新種』」なのだと形態進化生物学者の著者は言う。

 例えばゴジラは、ティラノサウルスなどの恐竜の模倣として生まれた。しかし、古生物学の発展で現実の恐竜の姿が変貌したことにより、その後のゴジラは想像上の独自の世界観を構築していったという。他にも、ゴジラが攻撃されても死なない理由とされる「オルガナイザーG1」と呼ばれる「細胞内小器官」の可能性をはじめ、ゴジラとヒトとバラの細胞が融合した怪獣ビオランテなど。その形態や作中の設定などをヒントに各怪獣を生物学的に分析する。

(集英社インターナショナル 880円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ヤクルト村上宗隆と巨人岡本和真 メジャーはどちらを高く評価する? 識者、米スカウトが占う「リアルな数字」

  2. 2

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  3. 3

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  4. 4

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  5. 5

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  1. 6

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  2. 7

    豊作だった秋ドラマ!「続編」を期待したい6作 「ザ・トラベルナース」はドクターXに続く看板になる

  3. 8

    巨人・岡本和真の意中は名門ヤンキース…来オフのメジャー挑戦へ「1年残留代」込みの年俸大幅増

  4. 9

    悠仁さまは東大農学部第1次選考合格者の中にいるのか? 筑波大を受験した様子は確認されず…

  5. 10

    中山美穂さんが「愛し愛された」理由…和田アキ子、田原俊彦、芸能リポーターら数々証言