「化石の探偵術」土屋健著
「古生物学は探偵術」だという。古生物とは、「地質時代」と呼ばれる太古の昔に生きていた生物であり、生きている姿を見ることはできない。どのような姿形で、何を食べ、どこで暮らし、なぜ滅んだのか。古生物が残した「化石」を手掛かりに、その謎に迫っていく。そんな古生物学の実際を紹介する入門教科書。
生命の痕跡たる最古の化石は約35億年前のものだが、顕著に見つかるのは約5億4100万年前から始まる「顕生累代」と呼ばれる時代から。それ以前を「先カンブリア時代」と呼ぶ。
そんな生命史をおさらいした上で、化石と地層の関係から、実際の化石の探し方や、「探偵」たちは現場で何を見て、どのように化石を分析するのかまで。知られざる世界を案内。
(ワニブックス 990円+税)