横綱昇進へ親方衆が口を揃える「機運」ってナンだ? 白星発進の大の里はV逸なら条件付き
滑り出しは上々だ。
大関大の里(24)の綱とりが話題となっている大相撲5月場所。昨11日の初日は難なく白星発進を決め、昇進に向けて一歩前進である。
相手は前頭筆頭の若元春。一筋縄ではいかない力士だが、もろ手突きで相手の体を起こすと、右を差して一気に寄り切った。場所前に「初日から5日目までが大事になる」と話していたように、大きな1勝となった。
東の支度部屋では、近くに陣取った横綱豊昇龍とは対照的だった大の里。豊昇龍が早い時間から精力的に体を動かし、アップでも「うおー!」と気合を入れていたのに対し、大の里は腕を組んで瞑想。アップもゆったりと動くなど、まさに「静」と「動」といったあんばいだった。
それでもやはり、初日への不安はあったのだろう。好発進に安堵したのか、取組後はもろ手突きや右差しについて聞かれると、「良かったですね」と自画自賛していた。
先場所は12勝3敗で自身3度目の優勝。過去、2場所連続Vで昇進を却下された大関はおらず、今場所も賜杯を抱いた時点で、悲願達成だ。