高卒新人で初登板ノーノー達成 元中日・近藤真市さんは部員120人の大学野球部監督になっていた

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近藤真市さん(中日ドラゴンズの元投手/56歳)

 石原裕次郎が52歳で亡くなったり、朝日新聞阪神支局が襲撃された1987(昭和62)年。8月9日、ナゴヤ球場は異様な興奮と大歓声に包まれ、テレビの前のアンチ巨人は狂喜乱舞した。初登板の高卒ルーキーが、ナント読売巨人軍を相手にノーヒットノーランという大記録を打ち立てたのだ。往年の野球ファンの記憶に残るあの左腕・近藤真一さん(のちに真市)は今どうしているのか。

  ◇  ◇  ◇

 近藤さんに会ったのは、岐阜市にある岐阜聖徳学園大学の練習グラウンド。ここの硬式野球部監督として2022年2月から指揮をとっているのだ。

「大学の事務局長が以前からの知り合いで、熱心に誘われましてね。そのときはまだドラゴンズの東海地区担当のスカウト。ぼくらが担当した石川昂弥、岡林勇希、高橋宏斗を見守りたい思いもありましたが、嫁さんに相談したら『お父さんがやりたいなら迷わず決断したら』といわれ、よし、いっちょうやってやろうかと(笑)。部員は120人あまり。名前と顔を覚えるところから始めました。学生が考えてやったことなら失敗してもしかりません。失敗なしに成長はないからです」

 7大学が加盟する東海地区大学野球岐阜県リーグは、春季と秋季にリーグ戦があり、近藤さんの岐阜聖徳は5季連続で2位につけている。

 いずれドラフトにかかるような選手を送り出したいという。

「社会人経由でプロ野球に行っている選手は4人いますが、大学から直接プロに行っている選手はまだいない。3年生に逸材がいますから意外に早いかもしれませんよ」

 さて、ご本人の口から“あの歴史的試合”のことをタップリ語ってもらおう。

 愛知県・享栄高校出身の近藤さんは86年のドラフトで中日ヤクルト日本ハム、阪神、広島の5球団から1位指名。抽選の結果、相思相愛の中日が交渉権を獲得した。

「3歳のときに父親が亡くなり、ぼくと姉、妹は母の手一つで育てられました。絶対にプロ野球選手になって、母親を楽させたいという気持ちで人一倍練習しました」

 翌87年は、星野仙一監督の1年目だった。

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