「漢文で知る中国」加藤徹著

公開日: 更新日:

 前漢末に丞相を務めていた丙吉(へいきつ)は、部下を連れて出掛けたとき、都の大通りで喧嘩があり、死者やけが人が道に倒れているのを見たが、そのまま通り過ぎた。次に牛が舌を出してあえいでいるのを見て、牛の飼い主にどれほど歩いてきたのか尋ねたので、部下は、人より牛の方が大事なのかとあきれた。

 すると丙吉は、こう言った。傷害事件の処理は治安担当者の仕事で、丞相の仕事ではない。だが、まだ暑くないのに牛があえいでいるのは、異常気象の兆候かもしれない。天地の陰陽の気を調和するのは私の仕事だ、と。(「丙吉、牛を問う」)

 ほかに「白雲、尽くる時なし」など、使ってみたい含蓄に富んだ中国の名言集。

(NHK出版 1700円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高市首相の大誤算!「私の悲願」と豪語の消費税減税に世論「反対」多数の謎解き

  2. 2

    「エプスタイン文書」名前記載日本人のジャニーズ“顧問歴”が波紋…ファンの擁護と芸能界に広がる影響

  3. 3

    国民民主の“お嬢さま候補”が運動員買収容疑で逮捕 自爆招いた強すぎる上昇志向と国政進出への執着心

  4. 4

    高市首相が国民を騙し討ち…選挙公約記載なし「定額働かせ放題」を施政方針演説に突如ねじ込み

  5. 5

    愛子さまの将来に影響を与える高市政権「皇室典範改正案」66歳の誕生日を迎えた天皇陛下は…

  1. 6

    国民が気付いた税収減の危うさ…衆院選“争点つぶし”の副産物「消費税減税反対24.9%」で最多

  2. 7

    大谷翔平のWBC“緊急登板”は本当にないのか?「(自分が投げると)絶対に言う」と栗山英樹前監督

  3. 8

    4月からフリー転身の岩田絵里奈アナに立ちはだかる 「日テレ出身」の不吉なジンクス

  4. 9

    高市首相「コラム全消し」炎上やまず…過去発言の“ほじくり合戦”まで勃発で完全裏目

  5. 10

    和久田麻由子vs岩田絵里奈 "女子アナサバイバル”の勝者はどちらに?