「公安警察」古野まほろ著

公開日: 更新日:

「公安警察」古野まほろ著

 公安警察と聞くと、「非公然のスパイ組織」や「国の謀略機関」などを思い浮かべてしまうが、警察官僚として公安警察のオペレーションを指揮したこともある著者によると、そうした「おどろおどろしい陰謀集団」とはかけ離れた存在だという。

 本書は組織の中にいた著者が、現実の公安警察の組織や実務について解説したテキスト。

 法律的には、「公安」とは組織のことではなく「公共の安全と秩序」が維持されている状態を指すという。ゆえに「国家公安委員会」など「公安」の看板を掲げている組織と、現実に「公安」の仕事をしている組織は異なるそうだ。そうした基本を踏まえたうえで、警察庁警備局長をトップとする組織の概要や、その目的、さらにオペレーションの実際まで明かす。 (祥伝社 1078円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  3. 3

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  4. 4

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

  5. 5

    巨人正捕手は岸田を筆頭に、甲斐と山瀬が争う構図…ほぼ“出番消失”小林誠司&大城卓三の末路

  1. 6

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  2. 7

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    「ばけばけ」苦戦は佐藤浩市の息子で3世俳優・寛一郎のパンチ力不足が一因