「かきあげ家族」中島たい子著

公開日: 更新日:

「かきあげ家族」中島たい子著

 69歳の八郎は、映画監督として多くのコメディー映画を撮ってきた。しかし、最近は仕事の依頼がなく、自ら企画した新作も原作者が指名した別の監督によって撮影されてしまう。

 そんな中、若手プロデューサーの森が訪ねて来た。八郎は森から、映画界の巨匠、亡き黒川監督の未発表の脚本がオークションにかけられていると聞き、仰天する。その脚本は、黒川の遺言によってなぜか八郎に託され、家宝として書斎で保管してあるはずのものだった。

 慌てて確認すると脚本は消えていた。八郎は、会社をクビになったという長男、孫を連れて出戻ってきた長女、ひきこもりの次男のいずれかが金に困って売ったのではないかと疑う。

 家族の秘密が次々と明らかになるハートフルエンターテインメント。 (光文社 770円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    年収1億円の大人気コスプレーヤーえなこが“9年間自分を支えてくれた存在”をたった4文字で表現

  2. 2

    くら寿司への迷惑行為 16歳少年の“悪ふざけ”が招くとてつもない代償

  3. 3

    映画「国宝」ブームに水を差す歌舞伎界の醜聞…人間国宝の孫が“極秘妻”に凄絶DV

  4. 4

    “やらかし俳優”吉沢亮にはやはりプロの底力あり 映画「国宝」の演技一発で挽回

  5. 5

    山尾志桜里氏“ヤケクソ立候補”の波紋…まさかの参院選出馬に国民民主党・玉木代表は真っ青

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希 球団内で「不純物認定」は時間の問題?

  2. 7

    フジテレビCM解禁の流れにバラエティー部門が水を差す…番宣での“偽キャスト”暴露に視聴者絶句

  3. 8

    国分太一は“家庭内モラハラ夫”だった?「重大コンプラ違反」中身はっきりせず…別居情報の悲哀

  4. 9

    輸入米3万トン前倒し入札にコメ農家から悲鳴…新米の時期とモロかぶり米価下落の恐れ

  5. 10

    慶大医学部を辞退して東大理Ⅰに進んだ菊川怜の受け身な半生…高校は国内最難関の桜蔭卒