「かきあげ家族」中島たい子著

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「かきあげ家族」中島たい子著

 69歳の八郎は、映画監督として多くのコメディー映画を撮ってきた。しかし、最近は仕事の依頼がなく、自ら企画した新作も原作者が指名した別の監督によって撮影されてしまう。

 そんな中、若手プロデューサーの森が訪ねて来た。八郎は森から、映画界の巨匠、亡き黒川監督の未発表の脚本がオークションにかけられていると聞き、仰天する。その脚本は、黒川の遺言によってなぜか八郎に託され、家宝として書斎で保管してあるはずのものだった。

 慌てて確認すると脚本は消えていた。八郎は、会社をクビになったという長男、孫を連れて出戻ってきた長女、ひきこもりの次男のいずれかが金に困って売ったのではないかと疑う。

 家族の秘密が次々と明らかになるハートフルエンターテインメント。 (光文社 770円)

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