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梶よう子

東京都生まれ。2005年「い草の花」で九州さが大衆文学賞を受賞。08年「一朝の夢」で松本清張賞受賞。16年「ヨイ豊」で直木賞候補、歴史時代作家クラブ賞作品賞受賞。23年「広重ぶるう」で新田次郎賞受賞。近著に「雨露」ほか。

(19)艶を出すために白粉を丁寧に

公開日: 更新日:
イラスト・中島梨絵

 瓦版は、地獄の売薬人にご用心と結ばれていた。

「旦那。その売薬人が、此度の下手人ですね。これまでの五人と、この娘も」

 一太の顔が怒りで膨れ上がる。

「一太、今すぐこの瓦版屋へ行け。売薬人の話の種元がどこなのか、締め上げて、聞き出せ!」

 韮崎が大声で命… 

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