「デウスの城」伊東潤著

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「デウスの城」伊東潤著

 西軍として関ケ原の戦いに加わった小西行長の小姓の駒崎彦九郎範茂と日吉善大夫元房は、ともに15歳。これが初陣だった。だが、小早川軍が寝返って西軍は不利となり、2人は行長を追って敗走する。

 その頃、行長の本拠地、肥後国宇土城では、城の守りを命じられた松浦佐平次重能(しげきよ)が彦九郎と善大夫の身を案じていた。3人は幼なじみのキリシタンだったが、関ケ原敗戦で主家を失う。新たに宇土城主となった加藤清正は、キリシタンの信仰は認めても布教は許さない。弾圧に耐えかねた人びとが立ち上がるが、そのとき、3人は敵同士として再会する。

 信仰の自由を懸けて戦うキリシタン侍を描く歴史小説。 (実業之日本社 2530円)

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