「三億円事件」 なぜここまで日本人を引きつけるのか
「立川グループ」
それだけでピンとくるようなら“事情通”。昨年秋から今年にかけて、「三億円事件」を扱った番組が相次いだ。
事件発生は1968年で、時効成立は75年。特に何かの節目というわけでもないのに、昨年10月期に放送された長瀬智也主演の連ドラ「クロコーチ」(TBS系)のキャッチコピーは、「三億円事件、完結。」。フジテレビも、昨年末にドキュメンタリー「独占追跡!三億円事件“最後の告白者たち”~真犯人の影…45年目の新証言~」を放送。負けじとテレビ朝日はつい先日、「開局55周年記念 松本清張ドラマスペシャル 三億円事件」を田村正和主演で……なんて具合だ。
75年に放送された沢田研二主演「悪魔のようなあいつ」(TBS系)をはじめ、三億円事件はこれまで何度もドラマ化、映画化されてきた。
「悪魔――」も「クロコーチ」も漫画が原作だし、事件をモチーフにした小説も数知れず。
「事件から45年が経ちますが、“人気”は衰えませんね。むしろ若いコアな“ファン”が付き始めている。事件をリアルに知らない世代の中には、映画のロケ地巡りのような感覚で“現場詣で”をする人もいると聞きます」(出版社編集者)