「ジョバンニの島」原作脚本 杉田成道

公開日: 更新日:

 こうやって北方領土は侵攻され、家や土地を占拠されたのか――。ソ連軍から収容所送りにされ、やがて島を追われた住民の体験談をもとにした本作が評判だ。ドラマ「北の国から」などの演出家、杉田成道氏(70)の描く少年の物語である。

――そもそもなぜ、北方領土だったのですか。

「得能宏さんらから貴重な体験談を聞かせていただいたのが大きいですね。得能さんは今、根室に暮らし、80歳になられるのですが、とても克明に当時のことを記憶されていました。驚くとともに、私も樺太で当時の日本の小学校や収容所が吹きっさらしになっているところを目の当たりにして、この問題の実態に触れた気がしたんです。それで、これは世に伝えるべきだ、10年後も語り継がれる作品にしたい、と。実写を想定していたのですけれど、単なる戦争映画にしたくなかったこともあり、アニメになりました」

――完全武装の軍隊が土足で授業中の小学校に踏み込んでくる場面がある一方で、住民とロシア人との交流も描かれていますが、どの程度、史実なのですか。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元横綱・三重ノ海剛司さんは邸宅で毎日のんびりの日々 今の時代の「弟子を育てる」難しさも語る

  2. 2

    矢沢永吉&甲斐よしひろ“70代レジェンド”に東京の夜が熱狂!鈴木京香もうっとりの裏で「残る不安」

  3. 3

    巨人・岡本和真を直撃「メジャー挑戦組が“辞退”する中、侍J強化試合になぜ出場?」

  4. 4

    “最強の新弟子”旭富士に歴代最速スピード出世の期待…「関取までは無敗で行ける」の見立てまで

  5. 5

    “文春砲”で不倫バレ柳裕也の中日残留に飛び交う憶測…巨人はソフトB有原まで逃しFA戦線いきなり2敗

  1. 6

    【独自】自維連立のキーマン 遠藤敬首相補佐官に企業からの違法な寄付疑惑浮上

  2. 7

    物価高放置のバラマキ経済対策に「消費不況の恐れ」と専門家警鐘…「高すぎてコメ買えない」が暗示するもの

  3. 8

    福島市長選で与野党相乗り現職が大差で落選…「既成政党NO」の地殻変動なのか

  4. 9

    Snow Manライブで"全裸"ファンの怪情報も…他グループにも出没する下着や水着"珍客"は犯罪じゃないの?

  5. 10

    今の渋野日向子にはゴルフを遮断し、クラブを持たない休息が必要です