3年前まで負債2500万円…326が見た大人たちの世界

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 メッセージ付きのイラストで人気を博した326(36歳)。98年「326 ナカムラミツル作品集」を出版し、弱冠20歳で50万部を超えるヒット。バンダイが販売したキャラクターグッズは年商数億。99、00年とプロデュースしていたバンド19(ジューク)が紅白にも出場、同期のゆずとともに「ネオ・フォークブーム」を牽引した。それやこれやで売り上げは10億とも。ところが、そんな絶頂期が一番貧乏だった――。

■売上げ10億円でも月給10万円弱

 僕の人生の浮き沈みは、結構激しいんです。専門学校に入学した18歳から手描きポストカードを手売りして話題になって、福岡で僕のグッズも発売されたのがイラストレーターとしてのスタートでした。有名になったのはよかったんですが、アイツは金になるって思われ、怖いオジサンたちに囲われそうになったんですよ。借金取りみたいに「オイ! いるんだろ!」って追いかけられて居留守を使った。それで20歳で逃げるように上京し、さらに東京で所属した会社にダマされちゃったんですよね。

 20歳から本にグッズに作詞と、ワケがわからないくらい仕事をしていたんです。後になって裁判のために、税理士さんが試算したところによると、当時最低でも月300万の給料をもらっていいくらいだった。ところが僕の給料は固定給で10万弱。時給に換算してたとえると、1000円のところをたった30円で働いていたような感じでした。

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