「ベネッセ」「ジャストシステム」の批判避けるテレビの“体質”

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「カネ目当ての派遣社員の愚行」でオシマイでは問屋が卸さない。

 データベース(DB)の管理にかかわる派遣社員のSE(システムエンジニア)が犯行を認めた大量顧客情報流出事件。警視庁はSEに対するベネッセの刑事告訴を受理し、早くも17日中に不正競争防止法違反容疑で逮捕する方針だが、これでメデタシ、メデタシとはいかない。
 今回の問題は、いったん流出したら回収不能な個人情報が最大2070万件とベラボーになる上、その被害者が「子供」という点で極めて深刻だ。派遣SEの逮捕は当然として、顧客情報の管理を怠ったベネッセ、出所不明の名簿を業者から買ったジャストシステムの責任も厳しく問われるべきである。

 ところが、両社の企業姿勢を問う報道はほとんど見られない。テレビに至っては皆無と言っていい。被害者の数で見れば、2000年の「雪印集団食中毒事件」の1万5000人をはるかに上回る。情報流出と集団食中毒を同列には比べられないとはいえ、ケタが3つも違うのだ。当時は連日、雪印の社長を追い回していた。テレビはなぜ、両社の責任をガンガン追及しないのか。

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