「ベネッセ」「ジャストシステム」の批判避けるテレビの“体質”

公開日: 更新日:

「カネ目当ての派遣社員の愚行」でオシマイでは問屋が卸さない。

 データベース(DB)の管理にかかわる派遣社員のSE(システムエンジニア)が犯行を認めた大量顧客情報流出事件。警視庁はSEに対するベネッセの刑事告訴を受理し、早くも17日中に不正競争防止法違反容疑で逮捕する方針だが、これでメデタシ、メデタシとはいかない。
 今回の問題は、いったん流出したら回収不能な個人情報が最大2070万件とベラボーになる上、その被害者が「子供」という点で極めて深刻だ。派遣SEの逮捕は当然として、顧客情報の管理を怠ったベネッセ、出所不明の名簿を業者から買ったジャストシステムの責任も厳しく問われるべきである。

 ところが、両社の企業姿勢を問う報道はほとんど見られない。テレビに至っては皆無と言っていい。被害者の数で見れば、2000年の「雪印集団食中毒事件」の1万5000人をはるかに上回る。情報流出と集団食中毒を同列には比べられないとはいえ、ケタが3つも違うのだ。当時は連日、雪印の社長を追い回していた。テレビはなぜ、両社の責任をガンガン追及しないのか。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本は強い国か…「障害者年金」を半分に減額とは

  2. 2

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  5. 5

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  1. 6

    侍Jで加速する「チーム大谷」…国内組で浮上する“後方支援”要員の投打ベテラン

  2. 7

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」