ベロベロの赤井英和さんが初対面でキス迫った大物俳優は？

近畿大ボクシング部総監督も務める赤井英和さん／（Ｃ）日刊ゲンダイ

　もともとハワイでボクサーをされてた日系２世のエディさんは戦後、力道山の誘いで来日。藤猛さん、ガッツ石松さん、井岡弘樹君ら６人の世界チャンピオンを育てた日本のボクシング史上、ナンバーワン言うてもおかしくない名トレーナーやった。

　それで、気晴らしと言えば、エディさんの奥さんの百合子さんがママをしてた東京・新中野のスナック「ドンピン」で飲むこと。将来の展望もなく夢もどっかに行ってもうて、心に空いた、おっきなおっきな隙間を酒で埋めたかったんです。

　当時、自宅は大阪やったから、長い時は２週間ほどママさんの家に泊めてもらって、店のオープンから閉店まで飲んでたこともありました。

■イヤな顔せず１０時間近く話を聞いてくれた

　そんなある日の夜８時過ぎ。ドアを開けたんが若山先生やった。先生はエディさんの生涯を映画化しようとして、了承を得るためと、人柄を聞こうと来店された。そこにおったのがすでにデキ上がってた自分です。「飛んで火に入る夏の虫」って言うたら大変失礼なんやけど、エディさんのことしゃべらしたら、自分の右に出るもんはおらんやろって今でも思てるくらいやから、用件を耳にしたら、そら、止まりませんわ。これ幸いといかにエディさんが素晴らしいトレーナーやったかを、初対面やのに、酔った勢いも手伝って延々と話したそうです。