漫画家・古谷三敏が語る 手塚治虫と赤塚不二夫の酒の思い出

公開日: 更新日:

 赤塚先生は晩年、アルコール中毒だったのに、もとは一滴も飲めなかったんです。

 ある時、高井さんと2人で新宿の会員制クラブ「竹馬」に、強引に赤塚先生を連れ出したんです。そうしたら、先生、すっごい気に入っちゃって、それから毎晩、ボクらに隠れて通い始めちゃった。

「天才バカボン」とか「もーれつア太郎」を描いて売れてたころかなあ。みんながヨイショしまくったから、気持ち良かったんでしょう。赤塚先生は、ヨイショされるの好きだから。それで、どんどん飲むようになっちゃった。

 ボクはその後、ある編集者の薦めでモルトウイスキーが好きになり、スモーキーフレーバーの強いアイラモルト――ボウモア、ラガブーリン、カリラ、40代ではポートエレン1970にハマったんですよ。そのうち、家のサイドボードが酒の山になっちゃって。ある時、「一生かけても全部飲めないよな」と思い、「BARレモンハート」って店を始めたんです。

 酒の漫画を描いていても、飲みながら漫画を描いたことはないですよ。読者に失礼だから。それに、2年ほど前にがんになったりして、近ごろでは1週間飲まないこともあります。だから、高くていい酒を少し、ですね。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    小室圭さん年収4000万円でも“新しい愛の巣”は40平米…眞子さんキャリア断念で暇もて余し?

    小室圭さん年収4000万円でも“新しい愛の巣”は40平米…眞子さんキャリア断念で暇もて余し?

  2. 2
    メジャー29球団がドジャースに怒り心頭! 佐々木朗希はそれでも大谷&由伸の後を追うのか

    メジャー29球団がドジャースに怒り心頭! 佐々木朗希はそれでも大谷&由伸の後を追うのか

  3. 3
    若い世代にも人気の昭和レトロ菓子が100均に続々! 製造終了のチェルシーもまだある

    若い世代にも人気の昭和レトロ菓子が100均に続々! 製造終了のチェルシーもまだある

  4. 4
    巨人にとって“フラれた”ことはプラスでも…補強連敗で突きつけられた深刻問題

    巨人にとって“フラれた”ことはプラスでも…補強連敗で突きつけられた深刻問題

  5. 5
    長渕剛の大炎上を検証して感じたこと…言葉の選択ひとつで伝わり方も印象も変わる

    長渕剛の大炎上を検証して感じたこと…言葉の選択ひとつで伝わり方も印象も変わる

  1. 6
    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  2. 7
    「監督手形」が後押しか…巨人入り目前から急転、元サヤに収まった真相と今後

    「監督手形」が後押しか…巨人入り目前から急転、元サヤに収まった真相と今後

  3. 8
    東京15区補選は初日から大炎上! 小池・乙武陣営を「つばさの党」新人陣営が大音量演説でヤジる異常事態

    東京15区補選は初日から大炎上! 小池・乙武陣営を「つばさの党」新人陣営が大音量演説でヤジる異常事態

  4. 9
    高島彩、加藤綾子ら“めざまし組”が大躍進! フジテレビ「最強女子アナ」の条件

    高島彩、加藤綾子ら“めざまし組”が大躍進! フジテレビ「最強女子アナ」の条件

  5. 10
    「救世主にはなり得ない」というシビアな見方…ピーク過ぎて速球150キロ超には歯が立たず

    「救世主にはなり得ない」というシビアな見方…ピーク過ぎて速球150キロ超には歯が立たず