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二十年無敗の裏プロ雀士・桜井章一氏が振り返る四十年前の歌舞伎町

 40年前、ちょうど30歳すぎの頃は会社員をやっていました。といっても、給料はもらってなかったけどね。こっちから「カネはいらない」って入社したんですよ。男が男に惚れるっていうのですかね、ある人に引かれて、その人が経営する社員200人くらいの会社に入った。誤解されると困るけど、僕が「この人は」と思ったのは、後にも先にも、その人だけです。

 必要なカネは麻雀で稼いでいました。やれば絶対に負けなかったからね。打つのは歌舞伎町のフリー雀荘です。夕方すぎから「小悪」相手に稼いでいた。いわゆる、そのスジの人たちですよ。時々、間違ってシロウトが雀荘に入ってくるのですが、ビビってしまうのか、シロウトはまず勝てなかったね。

 さすが、歌舞伎町のフリー雀荘には博才の強い連中が集まっていた。言葉ひとつで命のやりとりになりかねない厳しい世界で生き残るには、やはり博才が必要なのでしょう。皆、強かったですよ。後からプロ雀士として名前を売ったヤツも打ちに来てたけど、来れば負けていた。どだい博才が違うんですよ。歌舞伎町の住民は「なんで、あいつがプロなんだよ」と笑っていましたね。

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