「ナオミとカナコ」でDV夫役 “熱血漢”脱いだ佐藤隆太の評価

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「嫌いになりそう」――。そんな評価は最高の褒め言葉かもしれない。

 4日、第4話が放送されたドラマ「ナオミとカナコ」(フジテレビ系)に出演中の佐藤隆太(35)を見た視聴者の反応だ。本作は、直美(広末涼子)が半年ぶりに大学時代の親友、加奈子(内田有紀)に再会。加奈子がエリート銀行員である夫の達郎(佐藤)から激しいDVを受けていることを知り、達郎の殺害計画を立てるというストーリー。視聴率こそ1桁続きで伸び悩んでいるが、日本に不法滞在中の中国人という1人2役を演じる佐藤の怪演に注目が集まっている。

 佐藤といえば、代表作「池袋ウエストゲートパーク」「海猿」シリーズなどで見せる明るいキャラや「ROOKIES」で演じた熱血教師など、“青春バカ”一直線な役柄が多かった。今回のDV夫のような狂気を感じさせる役は初めて。劇中では、妻役の内田を雨の中ベランダに一晩放置したり、髪の毛を掴んで顔に腐った梨を押し付けたりとやりたい放題。映画評論家の秋本鉄次氏はこういう。

「今までが爽やかな熱血漢の役ばかりだったので、ああいう屈折した二面性のある役もできるんだ、と思いました。それまでは森田健作みたいな“TOO MUCH”なキャラで暑苦しいなあと敬遠していたんですけど、今回の演技で見直しました。実際の事件でも外面が良くて家庭内では暴君になるというDV夫も多いので、リアリティーがあった。殴る相手が実生活でも元夫の吉岡からDVを受けていると噂があっただけに、よりリアルだったかもしれませんが(笑い)。しかも、佐藤は中国人との1人2役。高畑淳子にはかないませんが、今回の作品で今後の演技の幅が広がったと思います」

「下町ロケット」での小泉孝太郎のように、悪役が評判になれば嫌われ甲斐があるというものだ。

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