“無冠の帝王”レオ様 初オスカーまでの呪縛20年と業界事情

公開日: 更新日:

 無冠のレオ様が、ついに「男」になった。第88回アカデミー賞授賞式が28日(日本時間29日)に行われ、「レヴェナント:蘇えりし者」のレオナルド・ディカプリオ(41)が念願の主演男優賞に輝いたのだ。

 これまで「ギルバート・グレイプ」(93年)の助演をはじめ、「アビエイタ―」(04年)と「ブラッド・ダイヤモンド」(06年)はともに主演、「ウルフ・オブ・ウォールストリート」(13年)では主演&作品賞にノミネートされてきたが、いずれも辛酸をなめてきた。

 ハリウッド中の誰よりもアカデミーのタイトル獲得に執着してきたのに賞が取れなかったのはなぜか。それは大出世作「タイタニック」(97年)で付いてしまったあのイメージに他ならない。

「日本ではレオ様の呼び名が浸透しましたが、『タイタニック』で一気に“白馬の王子様俳優”として世界的なスター俳優になった。決して実力がないわけではないが、二十歳そこそこで名声もお金も手に入れた王子様俳優に長らく鼻白むアカデミー会員は少なくなかった。もっとも今作は『バードマン』(14年)で賞レースを総なめし、オスカー4冠に輝いたイニャリトゥ監督がメガホンを取り、しかも社会性の強いテーマに挑んだ。あらゆる要素の後ろ盾に加え、四十路を越えたディカプリオの飽くなき執念に会員たちも根負けしたといったところでしょうか」(映画批評家の前田有一氏)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    遠山景織子の結婚で思い出される“息子の父”山本淳一の存在 アイドルに未練タラタラも、哀しすぎる現在地

  2. 2

    桜井ユキ「しあわせは食べて寝て待て」《麦巻さん》《鈴さん》に次ぐ愛されキャラは44歳朝ドラ女優の《青葉さん》

  3. 3

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  4. 4

    元横綱白鵬「相撲協会退職報道」で露呈したスカスカの人望…現状は《同じ一門からもかばう声なし》

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  1. 6

    西内まりや→引退、永野芽郁→映画公開…「ニコラ」出身女優2人についた“不条理な格差”

  2. 7

    永野芽郁“二股不倫”疑惑でCM動画削除が加速…聞こえてきたスポンサー関係者の冷静すぎる「本音」

  3. 8

    佐々木朗希が患う「インピンジメント症候群」とは? 専門家は手術の可能性にまで言及

  4. 9

    綾瀬はるかは棚ぼた? 永野芽郁“失脚”でCM美女たちのポスト女王争奪戦が勃発

  5. 10

    江藤拓“年貢大臣”の永田町の評判はパワハラ気質の「困った人」…農水官僚に「このバカヤロー」と八つ当たり