“無冠の帝王”レオ様 初オスカーまでの呪縛20年と業界事情

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 業界の事情もある。同賞授賞式は放映権料ひとつとってもベラボーなカネが動く。ブランド力の低下が取り沙汰されているとはいえ、アカデミー受賞作の売り文句は数億円単位の経済効果が見込めるといわれている。ともあれ、打ち出の小槌にするには話題を呼び、注目されなければならない。

「主催する映画芸術科学アカデミーは業界振興の役割も担っており、会員の大多数はハリウッドの業界関係者。特に今年度は話題に乏しく、ニュース性があったのはディカプリオと、最低映画に贈られるゴールデンラズベリー賞常連のシルベスター・スタローンがノミネートされた助演男優賞ぐらい。『レヴェナント』はアカデミー後に公開という国も多く、ビジネスとしてもオイシイという要素もありました」(前出の前田氏)

 日本での公開は4月22日から。ひと足先にマスコミ向け試写が行われているが、開始50分前には満席という異例の盛り上がりだ。物語は荒野に一人残されたハンターが息子の命を奪われた執念を武器に死の淵から蘇り、壮絶なサバイバルを繰り広げる。2時間半超の本編はエグい描写も多く、ディカプリオの新境地といった作品だ。

 主演男優賞の勲章を胸に、日本国内で272億円を稼ぎ出した「タイタニック」を超えることができるか。

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