初カンヌで受賞 “ジブリ新作”仏映画製作会社と連携の強み

公開日: 更新日:

 初カンヌで受賞とはさすがというべきか。スタジオジブリの新作「レッドタートル ある島の物語」(9月17日公開)が21日(日本時間22日)、世界3大映画祭のひとつ、第69回カンヌ国際映画祭の「ある視点」部門で特別賞を受賞。構想10年、製作8年もの歳月をかけて完成させた作品であり、「メルシーボク」と挨拶した名物プロデューサー、鈴木敏夫氏の喜びもひとしおだっただろう。

 同映画は“異色”だ。メガホンをとったのは、引退した宮崎駿監督でもなければ、高畑勲監督でもない。オランダ出身のマイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット監督。短編アニメーションを得意とする御仁である。

 製作もジブリ単体ではなく、仏の製作兼配給大手ワイルドバンチとの共同製作。ワイルドバンチはこれまでも多くのジブリ作品の海外セールスを担当しており、「ほかにも国際映画祭常連組の是枝裕和監督の『海街diary』や青山真治監督の『EUREKA』も手がけていて、売り込みのノウハウには定評がある。いまひとつ伸び悩む日本映画の海外ビジネス戦略に一役買っていて、勢いと野心の強い企業です」(映画関係者)。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    西武フロントの致命的欠陥…功労者の引き留めベタ、補強すら空振り連発の悲惨

    西武フロントの致命的欠陥…功労者の引き留めベタ、補強すら空振り連発の悲惨

  2. 2
    西武の単独最下位は誰のせい? 若手野手の惨状に「松井監督は二軍で誰を育てた?」の痛烈批判

    西武の単独最下位は誰のせい? 若手野手の惨状に「松井監督は二軍で誰を育てた?」の痛烈批判

  3. 3
    巨人・小林誠司の先制決勝適時打を生んだ「死に物狂い」なLINE自撮り動画

    巨人・小林誠司の先制決勝適時打を生んだ「死に物狂い」なLINE自撮り動画

  4. 4
    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

  5. 5
    花巻東時代は食トレに苦戦、残した弁当を放置してカビだらけにしたことも

    花巻東時代は食トレに苦戦、残した弁当を放置してカビだらけにしたことも

  1. 6
    日本ハムは過去2年より期待できそう 新外国人レイエスが見せつけた恐るべきパワー

    日本ハムは過去2年より期待できそう 新外国人レイエスが見せつけた恐るべきパワー

  2. 7
    大谷はアスリートだった両親の元、「ずいぶんしっかりした顔つき」で産まれてきた

    大谷はアスリートだった両親の元、「ずいぶんしっかりした顔つき」で産まれてきた

  3. 8
    【中日編】立浪監督が「秘密兵器」に挙げた意外な名前

    【中日編】立浪監督が「秘密兵器」に挙げた意外な名前

  4. 9
    WBCの試合後でも大谷が227キロのバーベルを軽々と持ち上げる姿にヌートバーは舌を巻いた

    WBCの試合後でも大谷が227キロのバーベルを軽々と持ち上げる姿にヌートバーは舌を巻いた

  5. 10
    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗

    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗