碓井広義
著者のコラム一覧
碓井広義メディア文化評論家

1955年長野県生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業。千葉商科大学大学院政策研究科博士課程修了。博士(政策研究)。81年テレビマンユニオンに参加。以後20年、ドキュメンタリーやドラマの制作を行う。代表作に「人間ドキュメント 夏目雅子物語」など。慶應義塾大学助教授などを経て2020年3月まで上智大学文学部新聞学科教 授。専門はメディア文化論。著書に「倉本聰の言葉―ドラマの中の名言」ほか。

寡黙に徹した役所広司と実力派俳優陣が演じた福島の6年間

公開日: 更新日:

 23日から2夜連続で、NHKが特集ドラマ「絆~走れ奇跡の子馬~」を放送した。東日本大震災で牧場と家族を失った福島の一家が、震災の日に生まれた子馬を競走馬として育てていく物語だ。

 松下拓馬(岡田将生)は震災の中で馬の出産に立ち会い、子馬を守る形で亡くなった。地元からGⅠ馬を生み出すという拓馬の夢を実現すべく、必死で踏ん張る父・雅之(役所広司)。看護師として働きながら牧場を支えてきたが、息子の死にショックを受ける母の佳世子(田中裕子)。震災を機に東京から戻って父を助ける拓馬の妹・将子(新垣結衣)。力のある役者が現地の人々の6年間を誠実に演じていた。

 父と娘は北海道の生産育成牧場に子馬を預けようとするが、「あの馬、被ばくしていないと言い切れるのか」と断られる。また新たな牧場を作ろうとした土地は除染廃棄物置き場となって使えない。当人たちではどうにもならない悔しさ。そうした苦い現実が描かれる。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新の芸能記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ナゾの男が骨董店で中古ピアノを演奏…話は意外な展開に!

  2. 2

    台紙の上部には見えないのに下部にだけ広がる「斜線」の謎

  3. 3

    米倉涼子は独立から半年 次回作が決まらない「2つの理由」

  4. 4

    抗議殺到!イソジン吉村と大阪モデルの化けの皮が剥がれる

  5. 5

    堀田茜と紫吹淳も離脱…オスカー崩壊の裏に恐怖の社内改革

  6. 6

    11点差の負け試合に野手登板 G原采配「最善策」の違和感

  7. 7

    巨人の快進撃を支える「神走塁」 地味ながら凄い3人の正体

  8. 8

    ドラマで描かれないシーン 古関裕而は無類の愛煙家だった

  9. 9

    先の大戦と酷似 デマと精神論が蔓延するコロナ禍ニッポン

  10. 10

    裕次郎さんの自宅から遺跡が…本人と石原プロ社員の神対応

もっと見る