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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。最新著「王者の挑戦『少年ジャンプ+』の10年戦記」(集英社)、伝説のテレビ演出家・菅原正豊氏が初めて明かした番組制作の裏側と哲学をまとめた著者構成の「『深夜』の美学」(大和書房)が、それぞれ絶賛発売中!

司会交代の重圧経験 井ノ原の「あさイチ」最高の引き継ぎ

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 だが、新司会者に井ノ原快彦が抜擢されたというニュースが報じられたとき、多くの視聴者は「なるほど!」「そうきたか!」と、その見事なキャスティングに膝を打ち、称賛した。

 もちろん、それでも井ノ原にとっては大きなプレッシャーはあっただろう。けれど、新司会が本命視された番組レギュラーで、ジャニーズ事務所の元先輩の薬丸裕英のサポートもあり、初回から井ノ原が「僕がちょっとジタバタしてたら、よろしくお願いします」とシブがき隊の持ち歌に掛けて言うと、今度は薬丸が「そしたらみんなでWAになって踊ろうよ!」とV6の持ち歌に掛けるやりとりで、すぐに番組を自分のモノにしたのだ。

 その苦労とプレッシャーがよく分かっているからだろう。新司会陣をゲストに迎えた井ノ原司会の「あさイチ」最終回(18年3月30日)。「引き継ぎ」をテーマに掲げ、井ノ原は視聴者にこう呼びかけた。

「“なんちゃらロス”とかって、よく言われるじゃないですか。なかなか切り替わるって難しいと思うんだけど、3日で忘れる、ホントに。前のことって、どんどん忘れた方がいいですよ、皆さん。その方がより良く、毎日を暮らしていけるから」

 この気遣いから2週間。早くも司会交代の違和感を払拭できたのは、井ノ原らによる最高の引き継ぎがあったからだろう。

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