ヤクザ渡世の森友疑惑 裏切りと見所満載「アウトレイジ」

公開日: 更新日:

 人気シリーズの第1作。来週24日「アウトレイジ 最終章」のBD&DVDが発売される。本作と2作目の「アウトレイジ ビヨンド」を見ておけば「最終章」はさらに面白い。

 関東の広域暴力団「山王会」で末端組織を率いる大友(ビートたけし)は古参組長の池元(國村隼)から、村瀬組を締め上げるよう命じられる。池元は山王会本家若頭の加藤(三浦友和)が自分と村瀬の蜜月を不快に思っているため、形ばかりの仲たがいを装いたいというのだ。

 大友は子分を使って村瀬組のボッタクリバーに引っかかり、ゴタゴタを起こす。ところがこの部下が村瀬組に殺されて抗争に発展。子分が次々と殺されるのだった……。

 まさに裏切りの連続。そのため“21世紀版の仁義なき戦い”と評されるが、北野武監督らしく、いくつかの要素を複合させて物語に広がりを持たせている。大使館員を脅しての裏カジノや覚醒剤の密売、警官の汚職など。これに適度な笑いを加味して北野監督特有の「滅びの美学」になだれ込んでいく。

 大友は仲間を殺されても涙を流さず、「おまえ、これ持って逃げろ」と子分に拳銃を渡す。この淡々とした演技が観客の胸にヤクザの悲哀を喚起するのだ。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    名球会入り条件「200勝投手」は絶滅危機…巨人・田中将大でもプロ19年で四苦八苦

  2. 2

    永野芽郁に貼られた「悪女」のレッテル…共演者キラー超えて、今後は“共演NG”続出不可避

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    07年日本S、落合監督とオレが完全試合継続中の山井を八回で降板させた本当の理由(上)

  5. 5

    巨人キャベッジが“舐めプ”から一転…阿部監督ブチギレで襟を正した本当の理由

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    高市早苗氏が必死のイメチェン!「裏金議員隠し」と「ほんわかメーク」で打倒進次郎氏にメラメラ

  4. 9

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  5. 10

    三角関係報道で蘇った坂口健太郎の"超マメ男"ぶり 永野芽郁を虜…高畑充希の誕生日に手渡した大きな花束