著者のコラム一覧
片岡たまき

神奈川県平塚市出身。元RCサクセション・マネジャー兼衣装係。夫は「パスカルズ」のバンドマスター、ロケット・マツ氏。著書に「あの頃、忌野清志郎と」(宝島社)。

昭和44年の朝日新聞に掲載された母親からの「悩み相談」

公開日: 更新日:

 ファンの間では語り草となっているが、「ギターのプロになる」という息子を心配した母の久子さんが、新聞の人生相談コーナーに投書してしまった。

 清志郎は都立日野高校の3年生。「ギターにこる子ども」と題された1969(昭和44)年11月4日付の朝日新聞の内容はこうだ。

《高校を卒業したら美術大学へはいる予定でしたが、最近では進学したくないと申します。どうしても大学へ行かないのなら高校を出てお勤めをしてほしいと申しますと、お勤めなどいやだ、ギターのプロになるのだと申します。(中略)学校へまじめに行かせるにはどうしたらよろしいでしょうか》

 これについて回答者の映画監督の羽仁進氏は、《十八歳というお子さんのことを、こうまでいちいち立ちいって心配されるのは、かえって甘やかしていることにならないでしょうか》とアドバイスしている。

「清志郎さんの父親は東京ガスに勤務。お母さまは教育熱心な主婦でいらしたそうです。美大を目指すなら将来は学校の先生という道もあるでしょうし。50年も前のこの時代、海のものとも山のものともつかないギター弾きですよ。お母さまが猛反対した気持ちはわかります」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  2. 2

    ヤクルト「FA東浜巨獲得」に現実味 村上宗隆の譲渡金10億円を原資に課題の先発補強

  3. 3

    どこよりも早い2026年国内女子ゴルフ大予想 女王候補5人の前に立ちはだかるのはこの選手

  4. 4

    「五十年目の俺たちの旅」最新映画が公開 “オメダ“役の田中健を直撃 「これで終わってもいいと思えるくらいの作品」

  5. 5

    「M-1グランプリ2025」超ダークホースの「たくろう」が初の決勝進出で圧勝したワケ

  1. 6

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  2. 7

    福原愛が再婚&オメデタも世論は冷ややか…再燃する「W不倫疑惑」と略奪愛報道の“後始末”

  3. 8

    早大が全国高校駅伝「花の1区」逸材乱獲 日本人最高記録を大幅更新の増子陽太まで

  4. 9

    匂わせか、偶然か…Travis Japan松田元太と前田敦子の《お揃い》疑惑にファンがザワつく微妙なワケ

  5. 10

    官邸幹部「核保有」発言不問の不気味な“魂胆” 高市政権の姑息な軍国化は年明けに暴走する