映画「天命の城」にファン・ドンヒョク監督が込めた思い

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 ――この映画の家臣たちのように、上司に部下が意見し、議論できていますか。

「『ナッツ姫』の妹で、大韓航空の専務のパワハラが日本でも伝えられた通り、そう風通し良くとはいきません。たとえば会社での上司の不義や不正を知っても、それを言うかどうかでは葛藤があるのが実情でしょう。上意下達で上が絶対というようなシステムがアジアではどこにもあるでしょう」

 ――生き延びるためであったら、不正を黙認することも必要だと。

「戦うか、従うか、という二者択一と思わず、そのときの状況を冷静にみる判断が必要だと思います。そのとき譲歩したりしても、生きていればいつか立ち上がるときはくる。ここぞというときを忘れないでいることもできますから。『丙子の役』の家臣でいえば、私は頭では和睦交渉を進言したチェ・ミョンギル(イ・ビョンホン)、心では大義を守り通しそのために死んでも抗戦するというキム・サンホン(キム・ユンソク)だと答えています」

 ――生き残りをかけて繰り広げられた47日間の論争のほか、四面楚歌の圧迫感、極寒と飢え、さらに戦闘シーンの迫力が評価されています。

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