著者のコラム一覧
小田桐誠立教大学・武蔵大学非常勤講師

1953年青森県生まれ。出版社勤務を経て79年から著述業に専念。著書に「ドキュメント生協」「消えたお妃候補たち」「PTA改造講座」「テレビのからくり」「NHKはなぜ金持ちなのか?」など。07年9月から15年3月までBPO「放送と青少年に関する委員会」委員を務める。

NHK松尾剛アナ 持ち味である“らしからぬ”発言を期待

公開日: 更新日:

診断結果は…【可】

 先週の米朝首脳会談でNHKは特番を編成して瀧川剛史がMCを務めたが、16時50分の「ニュースシブ5時」の時間からは松尾剛と寺門亜衣子が特番を引き継いだ。松尾が「米朝首脳会談についてです。シンガポールから最新情報を伝えてもらいます」と仕切り、「史上初の米朝首脳会談。2人は何度も握手を交わしました」とテンポよく伝え始めた。

 しかし、その後はやや期待外れ。重要なニュースを伝える際や少し驚いて質問する時の癖である、眉を吊り上げ、目を大きく見開く表情が見られ、松尾ならではの進行もありと思ったら、「この後は瀧川アナウンサーに伝えてもらいます」とバトン。なぜ、そのままやらせなかったのか。

 筑波大卒で、95年に27歳でNHKに入局。宮崎放送局を経て東京勤務になり、「おはよう日本」の土日MCに抜擢される。髪を逆立てたオーバーアクションが「NHKらしからぬ」と評判になり、福岡に異動後2度目の東京勤務では「サタデースポーツ」「サンデースポーツ」を経て「シブ5時」に移った。

 7日の特集は「ふるさと納税」。3年前、返礼品にパソコンを加えた長野・安曇野市は、8億円の増収分で病院やスーパーに送迎する乗り合いタクシーの運用など住民サービスを充実させている。総務省は「商品券や資産性の高い返礼品は禁止」の通知を出しているが、安曇野市は「メード・イン・アヅミノのパソコンだ」と、総務省通知もどこ吹く風だ。

 松尾は「本来は国のシステムが間に入るべき」とコメントしたが、いわんとすることが明快ではなかった。奥歯にモノが挟まった言い方は松尾らしくない。持ち味であるNHKらしからぬ発言をお願いしたい。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    侍ジャパンに日韓戦への出場辞退相次ぐワケ…「今後さらに増える」の見立てまで

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    “新コメ大臣”鈴木憲和農相が早くも大炎上! 37万トン減産決定で生産者と消費者の分断加速

  4. 4

    侍J井端監督が仕掛ける巨人・岡本和真への「恩の取り立て」…メジャー組でも“代表選出”の深謀遠慮

  5. 5

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  1. 6

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  2. 7

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  3. 8

    矢地祐介との破局報道から1年超…川口春奈「お誘いもない」プライベートに「庶民と変わらない」と共感殺到

  4. 9

    渡邊渚“逆ギレ”から見え隠れするフジ退社1年後の正念場…現状では「一発屋」と同じ末路も

  5. 10

    巨人FA捕手・甲斐拓也の“存在価値”はますます減少…同僚岸田が侍J選出でジリ貧状態