県岐阜商が大旋風を呼んだ「4つの秘密」…選手集めの要は県内ライバル校を凌ぐ進学実績
公立校の快進撃が止まった。
夏の甲子園準決勝2試合が行われた21日、第1試合で日大三(西東京)と対戦した県岐阜商が2-4で敗戦。タイブレークにもつれ込む熱戦の末、延長十回に2点を奪われて力尽きた。
69年ぶり5度目の決勝進出は逃したものの、初戦の日大山形から準々決勝の横浜まで、強豪私立校を次々に撃破し、公立校唯一の4強入り。スタンドからは惜しみない拍手が送られた。
今夏の甲子園に駒を勧めた公立校は県岐阜商を含め、金足農(秋田)、市船橋(千葉)、鳴門(徳島)、佐賀北、宮崎商の6校のみ。これは2015年からの15年間(コロナ禍で中止の20年を除く)で最少。私立有利の様相がいよいよ色濃くなる中、改めて県岐阜商の快進撃の要因を探った。
①手厚い大学進学実績
県岐阜商の硬式野球部出身でプロ野球球団に在籍経験のある有力OBが明かす。
「戦前に春夏4度の優勝を果たし、今年で創部100周年という歴史の重みはあります。県内では人気の伝統校。商業高校ながら『進路達成日本一』のスローガンを掲げて、大学進学に力を入れているのが特徴。『MARCH』の明治、立教、中央、法政や関西、関西学院、同志社、立命館の『関関同立』といった東西の名門大学に指定校推薦枠があり、野球部員が進学するケースも少なくありません」
大学進学実績が県内のライバル私立校である大垣日大や中京を凌駕すると強みがあり、県内の有力選手が集まってくる。