著者のコラム一覧
大高宏雄映画ジャーナリスト

1954年浜松市生まれ。明治大学文学部仏文科卒業後、(株)文化通信社に入社。同社特別編集委員、映画ジャーナリストとして、現在に至る。1992年からは独立系を中心とした邦画を賞揚する日プロ大賞(日本映画プロフェッショナル大賞)を発足し、主宰する。著書は「昭和の女優 官能・エロ映画の時代」(鹿砦社)など。

“超低予算”ゾンビ映画「カメラを止めるな!」が夢の快進撃

公開日: 更新日:

 先週、映画界に激震が走った。製作費がたった300万円ほどの超低予算映画「カメラを止めるな!」が大ヒットとなったのである。上映館は、都内・新宿のK’s cinema。座席数80ちょっとのミニシアターだが、初日の23日から27日までの5日間、1日全3回の上映が満席状態になった。レイトショー1回のみの池袋シネマ・ロサも健闘している。

 新宿では初週の興収が軽く200万円を超える見込みだという。これなら来週にも同館だけで製作費分の興収が上がる可能性大というわけだ。あり得ない。作品の評判がネットやSNSで広く伝わった。いったい、どんな作品なのか。

 最初、ゾンビ映画らしき三十数分間の映像がワンカットで流れる。チープだ。予算がないので手作り感満載なのはいいとして、さっぱり迫力がない。呆れ果てていると、突拍子もない展開が始まった。撮影の裏事情が映し出され、やけに綿密にリアルに描かれていくのである。血のりをつけ、片腕が落とされ、首も飛ぶ。ゾンビ映画に欠かせない残酷描写の舞台裏が、笑いもふんだんにまぶされ、明らかになっていく。

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