著者のコラム一覧
城下尊之芸能ジャーナリスト

1956年1月23日、福岡県北九州市生まれ。立教大学法学部卒。元サンケイスポーツ記者。82年、「モーニングジャンボ 奥様8時半です」(TBS)の芸能デスクとなり、芸能リポーターに転身。現在は「情報ライブ ミヤネ屋」(読売テレビ)、「朝生ワイド す・またん」(読売テレビ)、「バイキング」(フジテレビ)に出演中。

関ジャニ安田の病気公表に見る ジャニーズ情報戦略の転換

公開日: 更新日:

 渋谷が抜けるというだけでファンが驚くのは目に見えているので、安田の大ケガまで同時に伝えると動揺が拡大するだろうという判断だったようだ。

 しかし、現代のネット社会では情報がアッという間に拡散し、より大きな話として定着してしまうことが多い。ガセ情報が独り歩きして拡大することになるので、現状をキチンとしておこうとなったわけだ。そして、昨年の開頭手術について公表したのも同じ理由から。「脳に腫瘍があった」「開頭した」という話が流れ始めると、なぜ隠していたのか、その理由は? と話がエスカレートしていくことが予想される。

 安田の健康状態のことを発表するなら、昨年の出来事と同時に発表して二重の騒動になるのを避けようということだ。安田に髄膜腫が見つかったのが昨年2月のこと、すぐに手術を受け、良性の腫瘍とのことで1週間で退院し、5月の舞台で主演を務めた。その後のライブにも出ていて、まったく問題はなくなっていた。通常であれば、わざわざオープンにする必要もないだろう。

 なにせ、ジャニーズは一般的に言えば、ライバル社のいない大手優良企業で、関係する会社は常に気を使う存在だ。昔ならマイナスになりかねない話は出さないところだが、一足先にオープンにするあたり、時代に敏感に反応して新しい対応を考え、実行していこうという事務所の意思が見える。ネットを積極的に活用し始めたのもその表れのひとつだ。

 常に変化する社会に新たな活動の仕方を考えていくことは、大事な戦略になる。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋