減り続けるTVの終戦記念ドラマ…ブレない演劇界とは対照的

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 今年も8月15日の終戦(敗戦)記念日がやってくる。かつては、この日だけは“戦争の記憶を風化させてはいけない”とばかりにテレビ各局は競うように、一日中、ドラマ、ワイドショー、ニュースと戦争特集を流し続けたこともあったが、今は見る影もない。

 民放が総力を挙げて作っていた終戦記念スペシャルドラマも戦後70年目(2015年)の「妻と飛んだ特攻兵」(テレビ朝日系)、「レッドクロス~女たちの赤紙~」(TBS系)を境にぱったりと途絶えてしまった。わずかにNHKが16年に「百合子さんの絵本」、17年に「1942年のプレイボール」を放送、そして今年は鳴り物入りで宣伝する「夕凪の街 桜の国2018」(8月6日放送)を制作するのみ。テレビ局の良心も、制作コストやら安倍政権への忖度の前には風前のともしびのようだ。

 一方で、演劇界は、演出家、俳優、制作者を中心とした「安保法制と安倍政権の暴走を許さない演劇人・舞台表現者の会」が2015年から活動を開始し、毎月19日に、改憲反対のスタンディング運動を展開、延べ1万人が参加するなど、反戦の動きは活発。8月4、5日には恒例の朗読劇「この子たちの夏 1945・ヒロシマ ナガサキ」(構成・演出=木村光一)が世田谷パブリックシアターで上演される。かとうかず子(円内)、根岸季衣らが被爆した母と子の物語を朗読。

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