著者のコラム一覧
山田勝仁演劇ジャーナリスト

On7「その頬、熱線に焼かれ」 原爆乙女の矛盾と葛藤を活写

公開日: 更新日:

 翌日に手術を控えた敏子は悩む。「やめるべきか、それとも……」

 ケロイドによって差別され、人生に絶望してきた女性たちの内面の葛藤が丁寧に描かれる。

 女性心理の微妙なヒダに分け入っていく古川の綿密な脚本。史実を参考にしたオリジナル脚本とのことだが、日澤の緻密な演出も相まって実にスリリング。

 原爆を投下したアメリカで自己再生するという被爆者の矛盾と葛藤、そしてなにより戦争の悲惨がリアルで切実なセリフを通して見事に描き出された。幽明境を異にする智子と6人の別れのシーンは鬼神も慟哭するに違いない。

 池袋・東京芸術劇場シアターウエスト(8月9日~12日)。広島・JMSアステールプラザ 多目的スタジオ(15、16日) 

 ★★★★

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希をヤンキースが強奪へ…大谷翔平&山本由伸を奪われた名門が企んだ雪辱戦

  2. 2

    ゾンビたばこ広島に黒田博樹監督待望論 「打てない、守れない、人気ない」三重苦で新井監督はクビ不可避

  3. 3

    佐々木朗希また抹消…中6日も守れない“ひ弱な怪物”をそれでも全30球団が欲しがったワケ

  4. 4

    「24時間テレビ」放送1カ月前に日テレ局内に流れる微妙な空気…猛暑の中の星野真里マラソンに大逆風

  5. 5

    小園はセーフ? 広島「矢野だけ抹消」にファン激怒! “ゾンビたばこ”騒動で不可解な線引き

  1. 6

    やっぱり副首都法案は「大阪ありき」“クセ強”野党議員の追及に維新まともに答えられずポンコツ露呈

  2. 7

    核議論に「タブーなく」で物議…小泉進次郎防衛相が“覚醒キャラ”で危険発言を連発する狙い

  3. 8

    高市首相が追い込まれ「陳述書」提出で墓穴…中傷動画&サナエトークン両疑惑が蒸し返される大誤算

  4. 9

    AKIRA版はなかったことに? 反町隆史GTO放送開始で荒ぶる「2012年派」

  5. 10

    内田有紀の「老眼鏡姿」に称賛の声 次は「グレーヘア」でさらなる進化の予感