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吉川圭三映像プロデューサー

1957年、東京都生まれ。82年日本テレビ入局。「世界まる見え!テレビ特捜部」「恋のから騒ぎ」「1億人の大質問!?笑ってコラえて!」などを手掛ける。現在、ドワンゴのエグゼクティブプロデューサー、早稲田大学表現工学科講師を務める。著書に「たけし、さんま、所の『すごい』仕事現場」(小学館)、「全力でアナウンサーしています。」(文藝春秋)がある。

本橋信宏<後編> 大いに困る「不倫」と「トトロ2」のススメ

公開日: 更新日:

 聞き上手で理知的な顔、本橋氏がモテないはずはない。

「ボクは美人はもちろん好きですが、どちらかというとそうでもない女性も好きです。話をして、食事をして、恋をして、美人はその間あまり表情は変化しませんが、そうでもない女性は、恋にのめり込んでゆくとだんだん顔が奇麗になってゆく。この“変化の瞬間”がたまらないんです」

 これは相当な手だれだ。普段は自分のことをあまり語らない本橋氏だが、こんなことも明かしてくれた。

「ボクはある女性に完全にノックアウトされたことがあります。好意を持っていたその女性に私の本をチョイスして4冊差し上げたんです。問題はその1週間後、彼女に会った時です。『本橋さんにいただいた本全て読ませていただきました。どれも深く素晴らしかったです』と述べ、1冊ずつ詳細に感想を述べたんです。ボクは完全に彼女にやられました。これは強烈でしたよ」

 と語った。ちょっと、待って下さい。私に不倫をススメてどうするんですか……。

 そんな、本橋氏だが戦前戦後の事件にも詳しい。しかも、事件記者でもないのにフットワークよく、自分の足で事件現場に行くのだ。先日もちょっと変わった事件のあった場所が自宅に近いという話をしたら、後日、本橋氏は編集者を連れだってその事件現場に行ってきたそうである。やはり事件の“現場のにおい”のようなものを肌で感じ、嗅ぎたいのだろうか? ネットに頼ろうと思えば頼れる状況でもいまだに“足を使って取材する”本橋氏の姿勢に感心したものである。

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