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吉川圭三映像プロデューサー

1957年、東京都生まれ。82年日本テレビ入局。「世界まる見え!テレビ特捜部」「恋のから騒ぎ」「1億人の大質問!?笑ってコラえて!」などを手掛ける。現在、ドワンゴのエグゼクティブプロデューサー、早稲田大学表現工学科講師を務める。著書に「たけし、さんま、所の『すごい』仕事現場」(小学館)、「全力でアナウンサーしています。」(文藝春秋)がある。

スタジオジブリ鈴木敏夫<前編>ディズニーを相手に大勝負

公開日: 更新日:

 スタジオジブリ鈴木敏夫氏とは92年に公開の映画「紅の豚」以来、26年の付き合いになる。何か全身からエネルギーを発している「歩くだるまストーブ」のような方だ。鈴木さんのメールの返事はこちらがどんなに夜中(朝方)に送っても、ほぼ翌日夕方までには返ってくる。文章も必要最小限で。

〈いやその仕事やってもいいんじゃないですか?(笑)〉

〈その文章を書くならこの映画とこの映画(その時は10本も挙げた)を見た方が良いです(笑)〉

 鈴木さんのメールの最後には「(笑)」が付くことがほとんどだ。些細なことや、深刻度が浅い場合には、ほぼ間違いなく落語でいえば“さげ”のような、ちょっと笑える1行が入って、(笑)が入る。

 特に少々の悩み相談などに回答を頂いた場合などはこの「(笑)」が絶妙な隠し味のように効いてくる。それには鈴木さんの「多少迷っていても、深刻に思えても、だいたい何事も最後になるようになるし、どうにもならないことはどうにもならないことがほとんどですよ」などという、落語的思想(?)が込められている気もする。

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