「暗殺のオペラ」ムッソリーニと戦った亡父は誰に殺された

公開日: 更新日:

1970年 ベルナルド・ベルトルッチ監督

 B・ベルトルッチの29歳の意欲作。先週、2K修復版ブルーレイが発売された。

 イタリア北部の町「タラ」の駅にアトス・マニャーニ(ジュリオ・ブロージ)という青年が降り立った。アトスは亡き父の名で、彼はそのまま受け継いだ。亡父はムソリーニのファシスト党と戦い、1936年に暗殺された英雄。土地の人々に敬愛されている。だが老人が多いこの町でアトスは馬小屋に閉じ込められ、何者かに殴打されるなど奇妙な経験をする。

 彼を呼んだのは父の愛人だったドライファ(アリダ・ヴァリ)。彼女の口から父が警告の手紙を受け取りながらオペラ劇場で襲撃されたことを聞かされたアトスは、父のレジスタンス仲間だった3人の男を訪ねる。彼らはその昔、父アトスとともにムソリーニの爆殺を計画した。だがムソリーニが来訪を中止したため計画は失敗。実は何者かが密告したのだ。こうして父の死の謎が解き明かされるのだった。

 緑あふれる田園の光景、色とりどりの花、深紅のマフラー。劇場で見たときよりブルーレイのほうが映像が美しい。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    やはり進次郎氏は「防衛相」不適格…レーダー照射めぐる中国との反論合戦に「プロ意識欠如」と識者バッサリ

  2. 2

    長嶋茂雄引退の丸1年後、「日本一有名な10文字」が湘南で誕生した

  3. 3

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  4. 4

    これぞ維新クオリティー!「定数削減法案」絶望的で党は“錯乱状態”…チンピラ度も増し増し

  5. 5

    ドジャースが村上宗隆獲得へ前のめりか? 大谷翔平が「日本人選手が増えるかも」と意味深発言

  1. 6

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  2. 7

    レーダー照射問題で中国メディアが公開した音声データ「事前に海自に訓練通知」に広がる波紋

  3. 8

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  4. 9

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  5. 10

    巨人が現役ドラフトで獲得「剛腕左腕」松浦慶斗の強みと弱み…他球団編成担当は「魔改造次第」