放送作家の彼「タレントに手出した」という理由で丸刈りに

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 目の回るような忙しさに疲れ、人間不信は根が深かった。そして近い将来、結婚も考えていた。7歳年上の恋人は放送作家だ。とんねるずの番組などを書いていて「仮面ノリダー」の原稿を書くのを見ていた。アイデアが浮かばない彼の横で、時には怪獣を一緒に考えた。デートは人目を避けて遠出し、車でブドウ狩りやシイタケ狩りに行った。自然が好きなのもあったし、平日の郊外はシニアばかりで安心だった。ばれるはずがないと思っていた私の恋。でも不思議なことに事務所にばれて、タレントに手を出したとして、彼は丸刈りにさせられた。アイドルは商品だった。

 引退すればもう逃げ隠れしなくて済む。

「作詞家になります」と発表し、私は芸能界から身を引く。ラストコンサートにラストアルバムときちんとした形で見送ってもらったことは感謝の一言だ。そして意気揚々と第二の人生に歩みだすはずだったのだが……。 =つづく

 (聞き手・長昭彦/日刊ゲンダイ

▽にった・えり 1968年生まれ。85年、おニャン子クラブ会員番号4番でデビュー。翌年「冬のオペラグラス」でソロデビュー。その後、タレント、女優、作家として活躍。趣味はハンドメード、DIY、旅行。現在は寝たきりの実母の介護をしながら、夫とチワワ2匹と湘南に暮らす。

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