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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。最新著「王者の挑戦『少年ジャンプ+』の10年戦記」(集英社)、伝説のテレビ演出家・菅原正豊氏が初めて明かした番組制作の裏側と哲学をまとめた著者構成の「『深夜』の美学」(大和書房)が、それぞれ絶賛発売中!

ハッタリを凌駕した「矢沢永吉」の熱く挑戦的な人間性

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 歌いだしに独特な哀愁感を醸し出す、オーギュメントコードをよく使うのはなぜかと尋ねられた矢沢は、質問が終わるのが待ちきれないように「おっしゃる通り!」と遮って、冗舌に語る。

「入れなきゃダメ。アレンジやるとき、僕らが必ず話すのは『ちょっと、フックな何かが欲しい』。それが合言葉。キャッチーなものが一発欲しい」

 リフについてや、キーボードを多用する理由など、本人も「話したことがない」という専門的な話をしていく矢沢は、とても新鮮。“感性の人”というイメージを大きく覆す。

 サブスクなど音楽ビジネスを取り巻く環境の変化に話が及ぶと、「僕らアーティストからしたらよ、『ちょっと俺たちの稼ぎ場荒らすんじゃねぇよ』とか、そりゃありますよ。それ言ったところで止まりますか? でしょ? 世界的な流れなんですから」と、矢沢節を利かせながら続ける。

「だけど、メロディー、音楽とか、ライブパフォーマンスっていうのは、僕は不滅だと思うけどね。やり方とか表現の場所とか、見せるところとかいうのが多少変わるけれど、絶対永遠だと思いますよ。『指くわえて待ってねーぞ』ってとこで、頑張るしかないじゃない」

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