てれびのスキマ 戸部田誠
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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

料理愛好家を生み出した夫に対する平野レミなりの弔い方

公開日: 更新日:

「100年か200年後には、ここにいる人全部さ、いなくなっているからね。みんなそうなのよ! だから今を元気に生きましょうね!」(平野レミ/NHK「ごごナマ」10月29日放送)

 視聴者からの投稿で、夫の和田誠氏が亡くなったことに対して励まされると、平野レミ(72)は「あー嫌だ、ダメだ」とそれまで、こらえていた涙があふれ出た。そして一呼吸置き「でもね、私思うの」と涙を拭って、明るい声で続けて語ったのが今週の言葉だ。

 現在は「料理愛好家」としてテレビで人気を集めているが、もともとはシャンソン歌手。そんな彼女とイラストレーターの和田氏とのなれ初めのエピソードは有名だ。きっかけは、TBSのラジオ番組「キンキン・ケンケンのそれ行け!歌謡曲」だった。

 平野は番組内コーナー「ミュージック・キャラバン」にレギュラー出演していたが、共演していた久米宏によると、それは「いまの時代ではとてもオンエアできないような、放送コードをいつもぶち破りながら前に進む」(TBSラジオ「久米宏 ラジオなんですけど」2019年10月12日)ような放送だった。

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