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ラリー遠田お笑い評論家

1979年、愛知県名古屋市生まれ。東大文学部卒。テレビ番組制作会社勤務を経てフリーライターに。現在は、お笑い評論家として取材、執筆、イベント主催、メディア出演。近著に「松本人志とお笑いとテレビ」(中央公論新社)などがある。

引き出しが多い「3時のヒロイン」に大物女性トリオの素質

公開日: 更新日:

「M―1グランプリ」などのお笑いコンテストは、優勝した人が新しいスターになるというのが醍醐味である。だが、2017年に始まった女性芸人限定の「THE W」では、なかなかそういうことにはならなかった。

 1年目の優勝者はピン芸人のゆりやんレトリィバァ、2年目はアラフィフコンビの阿佐ヶ谷姉妹。どちらもすでにある程度の知名度があってテレビでも活躍している芸人であり、これを機に大きく飛躍するという感じにはならなかった。だが、3年目の昨年はついに待望のフレッシュな新王者が誕生した。結成3年足らずのお笑いトリオ・3時のヒロインが堂々の優勝を果たしたのだ。

 3時のヒロインはゆめっち(25)、福田麻貴(31)、かなで(27)の3人組。ゆめっちとかなでは福田の4~5年後輩にあたる。福田はもともと吉本興業のお笑い系アイドルユニット「つぼみ」のメンバーだったのだが、卒業後、芸人に転身した。いくつかのコンビでの活動を経て、後輩であるゆめっちとかなでを誘って3時のヒロインを結成した。

 彼女たちの武器はその引き出しの多さにある。クラシックバレエ経験者のかなでは、100キロ超えの巨体を揺らしてキレのあるダンスを踊る。派手な服装でおバカなパリピキャラのゆめっちは、EXITの兼近大樹フワちゃんら似たような雰囲気のパリピ芸人たちと仲がいい。アイドル出身の福田は大阪の下町育ちで言葉は荒いがツッコミはうまい。ネタ作りを一手に引き受けるトリオの頭脳でもある。

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