著者のコラム一覧
ラリー遠田お笑い評論家

1979年、愛知県名古屋市生まれ。東大文学部卒。テレビ番組制作会社勤務を経てフリーライターに。現在は、お笑い評論家として取材、執筆、イベント主催、メディア出演。近著に「松本人志とお笑いとテレビ」(中央公論新社)などがある。

「黒いサンドウィッチマン」鬼越トマホークは猛毒芸で席巻

公開日: 更新日:

 現在、好感度ナンバーワンの芸人といえば、サンドウィッチマンである。体つきががっしりしていて、見た目はいかつい雰囲気だが、中身は全く正反対。テレビの画面越しにも優しさと人柄の良さが伝わってくる。

 一方、見た目と中身に全く違いがない「黒いサンドウィッチマン」の異名を取る芸人が鬼越トマホークだ。2人とも一見して「反社」そのもののような外見。しかも、その芸風は毒舌のレベルを超えた猛毒。見た目そのままのガラの悪い噛み付き芸で、いま話題沸騰中のコンビだ。

 彼らが注目されたきっかけは、持ちネタの「喧嘩芸」だ。テレビや舞台で突然コンビ同士で喧嘩を始める。共演する芸人が仲裁に入ると、坊主頭の坂井良多(34=写真左)は「うるせえな」と激高し、勢いのあまり、その芸人に悪態をつく。さらに、相方の金ちゃん(34=同右)もフォローするふりをして、さらにどぎつい毒を浴びせる。

 毒舌キャラのお笑いコンビというのは、普通は片方だけがきついことを言い、その相方はフォローに回るものだが、彼らの場合には両方が容赦なく毒を吐く。ツッコミ不在の2段構えの猛毒芸というのが斬新だ。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    農水省ゴリ押し「おこめ券」は完全失速…鈴木農相も「食料品全般に使える」とコメ高騰対策から逸脱の本末転倒

  3. 3

    TBS「ザ・ロイヤルファミリー」はロケ地巡礼も大盛り上がり

  4. 4

    維新の政権しがみつき戦略は破綻確実…定数削減を「改革のセンターピン」とイキった吉村代表ダサすぎる発言後退

  5. 5

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  1. 6

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  2. 7

    粗品「THE W」での“爆弾発言”が物議…「1秒も面白くなかった」「レベルの低い大会だった」「間違ったお笑い」

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  5. 10

    巨人阿部監督の“育成放棄宣言”に選手とファン絶望…ベテラン偏重、補強優先はもうウンザリ