著者のコラム一覧
二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

バラエティーの一大勢力 かつてオネエ系は日陰の身だった

公開日: 更新日:

 バラエティー界の一大勢力になったオネエ系タレント。マツコ・デラックス、ミッツ・マングローブといった「女装家」まで出現してオネエ系も多様化。世間も自然に受け止めている時代だが、かつてオネエ系は日陰の身だった。表舞台ではなく、夜の世界で派手に咲いていた。昭和の夜を彩った個性的な男のお話。

 赤坂にあったクラブ「紫」のママ・雪之丞は日本舞踊の名取。はとバスのコースに組み込まれていたほどの名店。定時になると店内の舞台に雪之丞が登場。艶やかな日本舞踊を披露すると、「本当に男の人?」とお客は唖然となる。北九州出身の男気あふれる武骨者だったという。

 同じ赤坂の外れにあった「ジョイ」は対照的に洋風のピアノバー。ママは福島出身のジョイさん。ドレスの似合う美魔女のような怪しい雰囲気。しぐさも含め女性としか見えないが、「体は一切、イジって(整形)なかった」。沢田研二ら芸能人もひいきにする隠れ屋的な店として愛されていた。

 ゲイバーの老舗、銀座の「青江」のママはメディアにもよく取り上げられていた。知人の父親が青江ママと戦友だったことから何度か行く機会があったが、口達者で面白い人だった。文壇や俳優のお客も多く、大人の社交場のようだった。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  2. 2

    高市政権の物価高対策はもう“手遅れ”…日銀「12月利上げ」でも円安・インフレ抑制は望み薄

  3. 3

    元日本代表主将DF吉田麻也に来季J1復帰の長崎移籍説!出場機会確保で2026年W杯参戦の青写真

  4. 4

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  5. 5

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 7

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 8

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾